走り始めの時期は、無理に長距離を走らず、オーバーペースにならないように気を付けて下さい。最初から気合を入れて全力で走ってしまうと、怪我をして休養を取らざるをえなくなるかもしれません。
■スタートダッシュは禁物
走り始めの時期は、長時間走る筋力が養われていないので、自分が感じる限界の5割くらいで走るのが丁度良いです。走る気持ちと筋力のギャップがありますので、体と対話しながら調整して走りましょう。
実際に10㎞走る体力があっても、まだ筋力が養われていませんので、筋力を労わってあげる事が大切です。
私の場合、いきなり半年後にフルマラソンに出るという無謀な目標を掲げてしまいました。
最初の1ヶ月は3km~5kmから徐々に距離を伸ばしていき、2か月目からスピードを重視するために極端な前傾姿勢、しかも、つま先よりで着地する事(フォアフット)を意識して走りました。
確かにスピードは上がっていったのですが、1ヶ月、2ヶ月とその走り方を続けた結果、徐々に、ふくらはぎ、アキレス腱辺りに違和感を覚えるようになりました。
違和感を抱えた状態で、4か月目から3ヶ月連続でハーフマラソンに出場し、タイムも少しずつ縮めていったのですが、練習の時から10km超えた辺りからふくらはぎとアキレス腱がジンジンと炎症を起こしているような違和感を覚えたのです。
その不安を抱いたまま、いよいよフルマラソンの当日、「力を抜いて、とにかく完走しよう」と気持ちを切り替えて、ゆっくり走るつもりでしたが、スタートと同時にアドレナリン全開の状態になり、勢いよく100%走り出してしまいました。
すると、やはり15km超えた辺りから徐々に傷みが押し寄せ、時折、歩かないと痛みが引かないようになってしまいました。
後ろからどんどん追い抜かれるうちに、焦りを感じ、無理して暫く走っていたところ、ふくらはぎの強烈な痛みと共に「ブチっ」と筋線維の断裂。。。。肉離れですね。そこから歩くのもままならなくなり、救護のバスで戻る事になりました。2011年に4月に出場した初めてのフルマラソンは18km棄権という惨憺たる結果に終わってしまいました。
長くなりましたが、ランニングは無理せず段階的に練習していきましょう。
■正しいフォームで走る。
筋力が養われていない初期段階で、極端な前傾姿勢、つま先寄りで走るフォアフットは危険です。

ランニングの初心者にとって正しいフォームのポイントは次の通りです。
・5m~10m先を見て背筋を伸ばして走る
・肩の力を抜いて自分が走りやすい歩幅で走る
・かかとから着地して、ランニングシューズのクッションを利用してリズムよく走る
■正しいランニング道具を選ぶ
・ランニングシューズ
ランニングに適した程よいクッション性があり、かつ軽量のシューズを選びましょう。
レベルによってソールに違いがありますが、実際に試し履きするのが一番良いです。

ランニングシューズを選ぶポイントは次の点を考慮してください。
- 履いた時、かかとをトントンと後ろにつけて、つま先つけ根に親指が1本入る程度。
- 足幅に痛みを感じない事
- 全体的に緩みも痛みもなく一体感を感じるか
又、ランニングシューズを試す時に下記の点を注意すると完璧です。
- 実際に走る時間帯に試す事
- 走る時に履くソックスを持参する
個人的には日本人にあったアシックスやミズノばかり選んでいますが、NIKEやアディダスも定番人気ブランドです。
・スポーツタイツ
足腰全体を締め付ける事で、関節や筋肉を最適なポジションにキープしてくれます。そうする事で走る時の変な捻れを矯正して、怪我の防止や筋肉疲労を軽減してくれます。
私が愛用しているのは、走り始めた2010年9月からワコールCW-Xシリーズ一筋です。イチローが愛用しているという理由だけで選びましたが、無理のないフィット感は優れものだと思います。
各メーカーが様々なモデルを出しているので、自分に一番嗜好に合った着心地の良い物を選んでください。
■まとめ
・ランニング距離は半年~1年単位で少しずつ延ばして、早く走りたい衝動を抑えましょう。
・正しいランニングフォームで走り、足腰に負担を掛けないようにしましょう。
・自分に合ったランニングシューズ、ランニングタイツを選びましょう。